アラフィフkamerockの書評ブログ

はじめまして!主にビジネス書の書評を投稿します。

【書評】自分の言葉で書く 思いが届く・相手が動く「文章」の書き方

「文章がうまく書けない」 「自分の思いを言葉にすると、なぜか伝わらない」

ブログやSNS、仕事の文章を書く中で、そんな壁にぶつかったことがある人は多いはずです。 本書 『自分の言葉で書く 思いが届く・相手が動く「文章」の書き方』 は、そうした悩みに正面から向き合い、「伝わる文章」の本質をやさしく教えてくれる一冊です。

文章が書けない理由は「才能」ではない

本書で一貫して語られているのは、 文章が書けない原因は、表現力や語彙力の不足ではないという点です。

多くの場合、

• 何を伝えたいのか

• なぜそれを書くのか

• 相手にどうなってほしいのか

これらが整理されないまま書き始めてしまうことで、文章がブレてしまいます。

本書では、書き出す前に立ち止まり、 「文章の芯」を言葉にすることの重要性が繰り返し強調されています。 これはブログを書く人にとっても、非常に実践的な考え方です。

主役は「書き手」ではなく「読み手」

伝わる文章の共通点として、本書が挙げているのが 読み手を主語にする視点です。

自分が言いたいことを並べるのではなく、

• 読み手は何を知りたいのか

• どんな悩みや状況にいるのか

• 読後にどんな行動を取ってほしいのか

こうした点を意識することで、文章は一方通行ではなくなります。

ブログ記事が「独り言」になってしまう人ほど、 この視点は大きなヒントになるでしょう。

「うまく書こう」としなくていい

本書の中で印象的なのが、 うまく書こうとしないという考え方です。

難しい言葉や気の利いた表現よりも、 自分が実際に感じたこと、考えたことを 素直な言葉で書くこと。

そのほうが、結果的に読み手の心に届く文章になると、本書は語ります。 これは、ブログやnoteで「自分の言葉」を大切にしたい人にとって、安心感のあるメッセージです。

文章は人の心を少し動かすためにある

本書のゴールは、 読みやすい文章を書くことではありません。

読む人の気持ちが少し動き、 考え方が変わり、 次の行動につながる。

文章とは、そのための手段であるという視点が、全編を通して貫かれています。 押しつけではなく、共感を土台にした言葉の使い方が丁寧に解説されています。

書き続けることで言葉は育つ

文章は一度で完成するものではなく、 書き、直し、書き続けることで少しずつ磨かれていきます。

本書は、 文章を書くことは「誰かに届ける行為」であると同時に、 自分自身を整える行為でもあると教えてくれます。

書くことに苦手意識がある人ほど、 「もう一度書いてみよう」と思える内容になっています。

まとめ|こんな人におすすめ

• ブログやSNSで自分の言葉を大切にしたい人
• 文章を書くことに苦手意識がある人
• テクニックよりも「伝わる本質」を知りたい人

文章に正解はありませんが、 「伝えたい」という気持ちをどう言葉にするか。 そのヒントを、静かに、丁寧に与えてくれる一冊です。