アラフィフkamerockの書評ブログ

はじめまして!主にビジネス書の書評を投稿します。

なんとなく、ずっとしんどいままの人へ― 『半うつ 憂鬱以上、うつ未満』を読んで考えたこと

はじめに

理由ははっきりしない。 でも、元気とも言えない。

朝は起きられる。 仕事にも行ける。 人とも普通に話せる。

それなのに―― 一日が終わる頃には、 どっと疲れている。

「甘えているだけなのかな」 「自分より大変な人は、もっと頑張っている」

そんな言葉を、 無意識のうちに自分に向けていないだろうか。

「うつ」ではない。でも、元気でもない

はっきりした病名はつかない。 だからこそ、この状態は説明しづらい。

・気分が晴れない日が続く

・好きだったことに心が動かない

・眠りが浅く、朝がつらい

・原因のわからない体調不良がある

日常はこなせてしまう。 だから「まだ大丈夫」と言われる。

でも実際には、 心のエネルギーが、かなり減っている状態なのだと思う。

自分の状態に、言葉がついたとき

「半うつ」という言葉を知ったとき、 私は少しだけ楽になった。

それは診断名というより、 今の自分を説明できる“仮の言葉”だった。

壊れているわけじゃない。 怠けているわけでもない。 ただ、エネルギーが足りていないだけ。

そう思えただけで、 自分への見方が変わった。

回復は、特別なことから始まらない

何かを劇的に変える必要はなかった。

まず必要だったのは、 ちゃんと食べること。 ちゃんと眠ること。

朝、少しだけ光を浴びる。 外の空気を吸う。 5分だけ体を動かす。

気分が乗ってから動くのではなく、 動くことで、気分があとからついてくる。

この順番を知れただけでも、 救われた気がした。

それでも、うまくいかない日がある

整えようとしても、 何もできない日がある。

休んでも疲れが抜けない日。 理由もなく落ち込む日。 「前より悪くなっている気がする」日。

そんな日は、 ついこう思ってしまう。

「結局、自分はダメなんだ」

でも―― ここで立ち止まって考えてみてほしい。

うまくいかない日が続くと、

人は「原因」を探したくなる。

何が悪いのか。 どこを直せばいいのか。 自分のどこが足りないのか。

でも、しんどいときほど、 その問いはだいたい 自分を責める方向に向かう。

心が弱っているところに、 さらに言葉で追い打ちをかけてしまう。

「半うつ」という言葉に出会って、 私がいちばん驚いたのは、 直さなくていい状態もあると知ったことだった。

壊れているなら修理が必要だ。 病気なら治療が必要だ。

でも、エネルギーが減っているだけなら、 必要なのは改善ではなく、回復だ。

この違いは、とても大きかった。

回復に必要なのは、 気合いや前向きさではなかった。

元気なときの基準を、 今の自分に当てはめないこと。

「前はできたのに」 「昔はもっと頑張れたのに」

そうした比較をやめるだけで、 心の負担はずいぶん軽くなる。

もう一つ、大きな気づきがあった。

調子が戻り始めると、 なぜか気分が落ちる日が出てくる。

前より不安になる。 前より弱くなった気がする。

でもそれは、 感覚が戻ってきた証拠なのかもしれない。

何も感じなかった状態から、 少しずつ感じられるようになっただけ。

後退ではなく、 回復の途中に起こる揺れ。

そう捉えられるようになってから、 落ち込む日を「失敗」にしなくなった。

今でも、元気いっぱいとは言えない。 調子の波もある。

でも、 「今日はここまででいい」 そう自分に言えるようになった。

立ち止まってもいい。 回復は一直線じゃない。

さいごに

今すぐ元気にならなくてもいい。 前向きな答えが出なくてもいい。

今日はただ、 「しんどい自分を否定しなかった」 それだけで十分だと思う。

心は、静かに回復する。 誰にも見えないところで、 少しずつ、ちゃんと。

もしまた重たくなったら、 「今は半うつかもしれないな」 そう思い出してみてほしい。

責める代わりに、 深呼吸をひとつ。

それができたら、 今日はもう、合格です。